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第29回 下水道職員健康駅伝大会に参加

今年も日本下水道施設管理業協会、八丁堀チームBとして当社社員が力走いたしました。

結果は382チーム中なんと66位!できすぎた結果に従業員ビックリDSC09360 DSC09409

2015年03月04日(水)―koueiadmin

水処理講座8                 平成27年2月分

~【加圧浮上設備のフローシート及び基本計画について】

1.フローシート

~
加圧浮上設備のフローは、原水を反応槽に流入させ、そこにPAC(=酸性薬品)を注入し電荷的に中和させ、苛性ソーダ(NaOH)で、pHを中性付近に調整するために注入し、反応槽内で急速撹拌を行い、安定粒子を作成します。次に凝集槽に流入させ凝集剤を注入させ安定粒子をフロック化させます。
流入させた凝集フロックに、加圧槽で処理水の一部に圧縮空気(コンプレッサー等より供給)を混入させた加圧水を混合させて、加圧浮上槽に流入させて減圧することにより凝集フロックに微細気泡が付着して見かけ比重が軽くなり固液分(汚泥)は浮上します。浮上した汚泥は上部から汚泥槽へ排出され、処理水は、下部から排出されます。

2.基本計画
1)基本的な設定条件
基本的な設定条件は、下記の通りです。
(1)施設条件(一般的に使用される基本設定値例)
  滞留時間=反応槽10分・凝集槽5分、加圧槽4分
  加圧水量=原水量×0.2~0.3(圧縮空気量=加圧水量×0.05~0.1)、
加圧浮上槽水面積負荷3~7m3/m2・H 、加圧浮上槽水深3m
(2)薬品関係条件(一般的に使用される基本設定値例)
  PAC(10%溶液・比重1.2)、NaOH(10%溶液・比重1.2)、
凝集剤(粉末を0.01%溶液に溶解)

(3)排水条件
 排水条件は、下記の通りです。
 排水量5m3/時間(pH7程度)・1日8時間流入、流入ノルマルヘキサン抽出物質200mg/ℓ

(4)想定条件
 想定条件は、下記の通りとします。
PAC注入率は除去対象と半分程度100mg/ℓ、PACのpH3
PAC槽の補充頻度は月1回程度、NaOH槽の補充頻度は月1回程度
凝集剤注入率は2~3mg/ℓ(今回は、2mg/ℓを使用)、槽の補充頻度は1日1回
汚泥引抜濃度1%(10,000 mg/ℓ)、汚泥搬出は週1回

2)設備容量及び能力の算出
上記の条件から以下の設備容量及び能力を算出します。
①反応槽容量(m3) 、②凝集槽容量(m3)、③PAC槽容量(ℓ)、④NaOH槽容量(ℓ)、
⑤凝集剤槽容量(ℓ)、⑥加圧浮上槽水面積(m2)と容量(m3)、⑦加圧槽(m3)、
⑧汚泥槽容量(m3)、⑨PACポンプ能力(mℓ/min)、⑩NaOHポンプ能力(mℓ /min)、⑪凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)、⑫汚泥ポンプ(m3/min)、⑬加圧ポンプ(m3/min)


① 反応槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×10(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×10(分)=0.83m3≒1.0 m3
② 凝集槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×5(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×5(分)=0.42m3≒0.5 m3
③ PAC槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ)÷【比重(g/mℓ) ×1,000】 ÷PAC濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
  =100(mg/ℓ)÷【1.2(g/mℓ) ×1,000】÷10/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×30(日/月)=999ℓ≒1,000 ℓ
④ NaOH槽容量(ℓ) =PACの注入によりpH3の排水として算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/ mol) ÷比重(g/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ) ÷10/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×30(日/月)=400ℓ≒500 ℓ
⑤ 凝集剤槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1日の運転時間
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)=800ℓ≒1,000 ℓ
⑥ 加圧浮上槽水面積(m2)と容量(m3)
a.加圧浮上槽水面積(m2)
=時間当り処理量(m3/時間)÷水面積負荷(m3/m2・H)
=5(m3/時間) ÷5(m3/m2・H)
=1 m2
b.沈殿池容量(m3)
=水面積(m2)×水深(m)
=1 m2×3 (m)
=3 m3
⑦ 加圧槽(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×4(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×4(分)=0.33m3≒0.4 m3

⑧ 汚泥槽容量(m3)
  =【流入ノルマルヘキサン抽出物質(mg/ℓ)+PAC注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×週の運転時間÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【200(mg/ℓ)+100(mg/ℓ)】÷1/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×7(日/週)÷【1(g/ m3)×1×1,000,000】=8.4m3≒10 m3
⑨ PACポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ)÷比重(g/mℓ) ÷Fecl3濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
  =100(mg/ℓ)÷1.2(g/mℓ) ÷10/100(%)×
5(m3/時間)×1/60=69.4 mℓ/ min≒150 mℓ/ min
⑩ NaOHポンプ能力(mℓ /min) =PACの注入によりpH3の排水にとして算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/mol) ÷比重(g/mℓ)
×1,000(ℓ/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ)×1,000/1(ℓ/ m3)÷10/100(%)×5(m3/時間)×1/60=27.7 mℓ/min≒50 mℓ/min
⑪ 凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×
5(m3/時間)×1/60=1.7 mℓ/min≒3 mℓ/min
⑫ 汚泥ポンプ能力(m3/min)
a.汚泥引抜量(m3/時間)
  =【流入ノルマルヘキサン抽出物質(mg/ℓ)+Fecl3注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間) ÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【200(mg/ℓ)+100(mg/ℓ)】÷1/100(%)×
5(m3/時間)÷【1(g/ m3)×1×1,000,000】=0.15m3/時間
b.汚泥ポンプ能力(m3/min)
=汚泥引抜量×1.2~1.3(余裕率)×60/3(1時間当たり3分間タイマー引抜)
=0.15m3/時間×1.25×60/3
=3.75m3/分
⑬ 加圧ポンプ(m3/min)
=排水量(m3/時間)×0.3(×1.2~1.3(余裕率)×1/60=1.7 mℓ/min≒3 mℓ/min
=5(m3/時間) ×0.3×1.25(余裕率)×1/60=0.03 m3 /min

2015年02月09日(月)―koueiadmin

第一種電気工事士技能試験社内事前講習会について

第一種電気工事士技能試験社内事前講習会を平成26年11月7、14、21、28日に実施しました。

121平成27年1月14日に合格発表があり、当社3名合格しました。

2015年01月20日(火)―koueiadmin

水処理講座7             平成27年1月分

~【凝集沈殿設備のフローシート及び基本計画について】

1.フローシート

~
凝集沈殿設備のフローは、原水を反応槽に流入させ、そこに塩化第二鉄(Fecl3=酸性薬品)を注入し電荷的に中和させ、苛性ソーダ(NaOH)で、pHを中性付近に調整するために注入し、反応槽内で急速撹拌を行い、安定粒子を作成します。次に凝集槽に流入させ凝集剤を注入させ安定粒子をフロック化させます。
凝集フロックを沈殿池に流入させ沈殿池で固液分離し、上澄水は処理水として排出し、沈殿物は汚泥槽に移送し排出します。


2.基本計画
1)基本的な設定条件
基本的な設定条件は、下記の通りです。
(1)施設条件(一般的に使用される基本設定値例)
  反応槽滞留時間10分、凝集槽滞留時間5分、沈殿槽水面積負荷1m3/m2・H 、沈殿槽水深4m、 
(2)薬品関係条件(一般的に使用される基本設定値例)
  Fecl3(38%溶液・比重1.38)、NaOH(10%溶液・比重1.2)、
凝集剤(粉末を0.01%溶液に溶解)

(3)排水条件
 排水条件は、下記の通りです。
 排水量5m3/時間(pH7程度)・1日8時間流入、流入浮遊物質(SS)200mg/ℓ

(4)想定条件
 想定条件は、下記の通りとします。
Fecl3注入率は除去対象と同程度200mg/ℓ、
Fecl3槽の補充頻度は月1回程度、NaOH槽の補充頻度は月1回程度
凝集剤注入率は2~3mg/ℓ(今回は、2mg/ℓを使用)、槽の補充頻度は1日1回
汚泥引抜濃度1%(10,000 mg/ℓ)、汚泥搬出は週1回

2)設備容量及び能力の算出
上記の条件から以下の設備容量及び能力を算出します。
①反応槽容量(m3) 、②凝集槽容量(m3)、③Fecl3槽容量(ℓ)、④NaOH槽容量(ℓ)、
⑤凝集剤槽容量(ℓ)、⑥沈殿池水面積(m2)と容量(m3)、⑦汚泥槽容量(m3)
 ⑧Fecl3ポンプ能力(mℓ/min)、⑨NaOHポンプ能力(mℓ /min)、⑩凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)、⑪汚泥ポンプ(m3/min)


① 反応槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×10(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×10(分)=0.83m3≒1.0 m3
② 凝集槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×5(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×5(分)=0.42m3≒0.5 m3
③ Fecl3槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ)÷【比重(g/mℓ) ×1,000】 ÷Fecl3濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
  =200(mg/ℓ)÷【1.38(g/mℓ) ×1,000】÷38/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×30(日/月)=458ℓ≒500 ℓ
④ NaOH槽容量(ℓ)=Fecl3の注入によりpH3の排水として算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/ mol) ÷比重(g/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ) ÷10/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×30(日/月)=400ℓ≒500 ℓ
⑤ 凝集剤槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1日の運転時間
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)=800ℓ≒1,000 ℓ
⑥ 沈殿池水面積(m2)と容量(m3)
a.沈殿池水面積(m2)
=時間当り処理量(m3/時間)÷水面積負荷(m3/m2・H)
=5(m3/時間) ÷1(m3/m2・H)
=5 m2
b.沈殿池容量(m3)
=水面積(m2)×水深(m)
=5 m2×4(m)
=20 m3
⑦ 汚泥槽容量(m3)
  =【流入浮遊物質(mg/ℓ)+Fecl3注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×週の運転時間÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【200(mg/ℓ)+200(mg/ℓ)】÷1/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×7(日/週)÷【1(g/ m3)×1×1,000,000】=11.2m3≒15 m3

⑧ Fecl3ポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ)÷比重(g/mℓ) ÷Fecl3濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
  =200(mg/ℓ)÷1.38(g/mℓ) ÷38/100(%)×
5(m3/時間)×1/60=31.8 mℓ/ min≒60 mℓ/ min
⑨ NaOHポンプ能力(mℓ /min) =Fecl3の注入によりpH3の排水として算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/mol) ÷比重(g/mℓ)
×1,000(ℓ/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ)×1,000/1(ℓ/ m3)÷10/100(%)×5(m3/時間)×1/60=27.7 mℓ/min≒50 mℓ/min
⑩ 凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×
5(m3/時間)×1/60=1.7 mℓ/min≒3 mℓ/min
⑪ 汚泥ポンプ能力(m3/min)
a.汚泥引抜量(m3/時間)
  =【流入浮遊物質(mg/ℓ)+Fecl3注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間) ÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【200(mg/ℓ)+200(mg/ℓ)】÷1/100(%)×
5(m3/時間)÷【1(g/ m3)×1×1,000,000】=0.2m3/時間
b.汚泥ポンプ能力(m3/min)
=汚泥引抜量×1.2~1.3(余裕率)×60/3(1時間当たり3分間タイマー引抜)
=0.2m3/時間×1.25×60/3
=0.5m3/分

 

2015年01月09日(金)―koueiadmin

水処理講座6        平成26年12月分

~~~~~~~~~~~【凝集沈殿設備又は加圧浮上設備のための薬品による調質】

1. 薬品による調質
 
1)無機凝集剤
(1)原理
微粒子は一般的に負の電荷を帯びているので、粒子同士がお互いに反発しあっているために、米のとぎ汁のように凝集しません。これに反対電荷のイオンを加えると表面電荷が中和され凝集します。
また、電荷の中和効果は凝集剤のイオン価が高いほど著しく1価(Na+等)、2価(Ca2+)等、3価(Aℓ3+等)では、必要モル量は、1価:2価:3価=1:10:100程度の違いがあります。
(2)無機凝集剤の種類
主な無機凝集剤は下記に示します。
a)硫酸アルミニウム(硫酸バンド) Aℓ2(SO4)3・18H2O
b)ポリ硫酸アルミニウム(PAC) Aℓ2(OH)3・Cl6
c)硫酸第一鉄 FeSO4・7H2O
d)塩化第二鉄 FeCl3・6H2O
2)有機凝集剤
(1)原理
適正薬注量の場合は凝集剤が粒子に吸着して①の状態になります。この状態で粒子はお互いに吸着した分子が相互に粒子と吸着して②のような凝集した状態になります。
 しかし①の状態のままで凝集し合う相手がない粒子の場合は、吸着した分子の吸着活性基が自分の粒子にだけ吸着して凝集性を失った③の状態になります。したがって粒子同士を接触させるため急速撹拌が必要です。
 ②の状態で強く撹拌すると⑤のように凝集剤を吸着したまま分散し⑥の状態のように凝集性を失うことになるので適度の緩速撹拌にします。
 また、④の状態のように過剰薬注量になると粒子表面全体が凝集剤で占められ③の状態になりますので、下図のように有機凝集剤注入率は多すぎても少なすぎても良好な凝集状態にはなりません。

~


② 

③ 
  
④ 

⑤ 

⑥ 


(2)有機凝集剤の種類
有機凝集剤は活性基により、次のように分類されます。
a) ノニオン系(アミド基、水酸基):非イオン性
b) アニオン系(カルボキシル基、スルホン基):陰イオン性
c) カチオン系(アミン基):電荷的に正(+):陽イオン性

3)その他
無機凝集剤および有機凝集剤の原理・種類の概要は上記の通りです。
次講座以降に凝集沈殿設備および加圧浮上設備の実際のフローシ-ト例および基本計画例を示しますので、凝集沈殿設備および加圧浮上設備の運転・管理の参考にしてみて下さい。

 

 

2014年12月10日(水)―koueiadmin

水処理講座5     平成26年11月分

~【標準活性汚泥法とステップエアレーション法(分注流入法)との比較】

 標準活性汚泥法とステップエアレーション法のフロー図(図―1、図―2)を下図に示します。

~

~

 

標準活性汚泥法とステップエアレーション法の相違点は、流入下水を反応タンクの頭から流入させるのと、4分割それぞれに均等に1/4ずつ流入させるかの違いです。下記のような同様な設定条件で運転を行った場合の結果を表―1にしめしますが、分注流入により負荷の軽減(設定条件では15%の削減)が可能になります。

設定条件
流入水量3,000m3/日、流入SS250mg/ℓ、AT(反応タンク)流入BOD180 mg/ℓ
 反応タンク容量750 m3(HRT=6時間)
  返送汚泥量900 m3/日(返送率30%)、返送SS7,000 mg/ℓ

~

                  
【以下に実際に計算してみましょう。】
反応タンクのMLSSは、次式により算出します。

~

BOD-MLSS負荷は、次式により算出します。

~
(1) 標準活性汚泥法

~

MLSS=1,807(mg/ℓ)

~

BOD-SS負荷(kgBOD/kgSS・日)=0.40

(2) ステップエアレーション法

~

MLSS(1)=3,931(mg/ℓ)

~
MLSS(2)=2,257(mg/ℓ)

~
MLSS(3)=1,344(mg/ℓ)

~

MLSS(4)=846(mg/ℓ)

~
MLSS(平均)=2,094(mg/ℓ)

また、BOD-SS負荷を算出してみましょう。

~

~

 

 

BOD-SS負荷(kgBOD/kgSS・日)=0.34

流入濃度が高く時や増水時で流入水量が増加して流入負荷が高い場合に最終沈殿池で固液分離がうまくいかない時などは、分注流入が可能な施設は選択枠の一つをして検討してみて下さい。

2014年11月10日(月)―koueiadmin

水処理講座 4       平成26年10月分

~~【最終沈殿池の運用管理】

 最終沈殿池の管理の主な管理要素として、水面積負荷と水深があります。
水面積負荷は、活性汚泥混合液が最終沈殿池でしっかり固液分離できるかの判断の目安になります。
水深については、引抜汚泥濃度(返送汚泥濃度)の目安になります。
以下に詳細を説明します。

1.最終沈殿池の水面積負荷とは
水面積負荷は、池の水面積に対して1日当たり、どの程度の下水量を供給するかを示し、次式により算出します。 

~
 計算例

~~

下図に模式図を示しますが、水面積負荷24m3/ m2・日(1m3/ m2・時間)ということは、1m3/ m2・時間(1m/ 時間)の越流水の上昇速度があるということです。つまり、最終沈殿池で円滑な固液分離を行うためには、活性汚泥フロックの沈降速度が1m/ 時間以上のフロックの生成が必要ということです。
 また、固液分離は水面積負荷のみ関与し、水深は、まったく影響しないということです。

~

                  
2.最終沈殿池の水深
 最終沈殿池の水深は、一度固液分離した汚泥が、風や沈殿池に流入する水流により、巻き上がらない水深があれば、50cmでも十分ということです。
 最終沈殿池での水深を維持管理や設計の際に考慮するのは、水深が深くなるほど、汚泥の引汚泥濃度(返送汚泥濃度)が濃くなります。
下表に標準活性汚泥法の水深毎の引汚泥濃度の一例を示します。

 

 つまり、最終沈殿池での水深により、汚泥の引汚泥濃度が変わるので、それに合わせて、引抜量が変わることを意味します。

 以下に標準活性汚泥法での最終沈殿池での水深による反応タンクのMLSSの影響を示します。
 反応タンクのMLSSは、次式により算出します。

~

計算例
 流入下水量3,000 m3/日、流入SS250 mg/ℓ
 返送汚泥量3,000×0.3=900 m3/日
(標準活性汚泥法の返送比20~40%の中間値として30%採用)
 を前提で計算します。
(1) 水深4.0m=汚泥引抜濃度7,000 mg/ℓの場合

~

MLSS=1,807(mg/ℓ)
同様に
(2)  水深3.0m=汚泥引抜濃度5,500 mg/ℓの場合
MLSS=1,461(mg/ℓ)
(3) 水深5.0m=汚泥引抜濃度8,500 mg/ℓの場合
MLSS=2,153(mg/ℓ)

結果として、標準活性汚泥法のMLSS1,500~2,000 mg/ℓ(維持管理指針)に入るのは、標準設計の水深4.0mになります。
 このため標準と水深が違う場合は、同様に運転してもBOD-SS負荷が変わり、活性汚泥混合液沈降速度も変化します。特に水深が浅い場合は、著しく影響がでますので管理上注意が必要です。

2014年10月10日(金)―koueiadmin

水処理講座 3     平成26年9月分

~【活性汚泥法の処理方式について】

1.流入下水中の有機物と活性汚泥微生物量の増殖過程について
 流入下水中の有機物量と接触した際の活性汚泥微生物量(活性汚泥微生物細胞量)の増殖過程の関係を模式図として、下図に示します。


 同図の概略説明をすると図中の「対数増殖期」とは、活性汚泥微生物に対して有機物の比率が多いときに起きます。この時にごく短時間(20~30分)に活性汚泥微生物に有機物が吸着されBODが多く除去される。この現象を利用したのが、モディファイドエアレーション法です。
 「減衰増殖期」に入ると下水と活性汚泥微生物に吸着された有機物が微生物の増殖の結果、有機物が減少します。この現象を利用したのが、標準活性汚泥法です。
 続く「内生呼吸期」に入ると活性汚泥微生物中の有機物が少なくなり、利用できる有機物がほとんどなくなり、微生物は自分の細胞物質をエネルギー源として利用するようになります。この現象を利用したのが、長時間エアレーション法です。
 次に処理方式とBOD-SS負荷との関係を説明します。

2. 処理方式によるBOD-SS負荷との関係について
(1)BOD-SS負荷とは
 BOD-SS負荷は、反応タンク内の活性汚泥(微生物)1kgに対して、1日当たりどの程度のBOD(有機物)を与えるかを示すもので、人為的に制御が可能な操作因子でもあり反応タンクの維持管理や設計の際に最も重要な指標であります。
BOD-SS負荷は、活性汚泥法の処理方式により異なりますが、次式により算出します。

                
各処理方式のBOD-SS負荷と活性汚泥混合液沈降速度の一例を下表に示します。
下記は、「対数増殖期」、「減衰増殖期」、「内生呼吸期」へと移行し、原水から遠ざかるほど有機物が減少し、活性汚泥混合液沈降速度が速くなることを意味しています。
 つまり設備的に最終沈殿池での水面積負荷に余裕がなくても、反応タンクに余裕があり、BOD-SS負荷を調整し、BOD-SS負荷を小さくすることにより、最終沈殿池での水面積負荷に余裕を持たせることも可能なことを表します。

活性汚泥混合液の最終沈殿池で固液分離がうまくいかない時は、MLSSを調整し、活性汚泥混合液沈降速度のコントロールも選択枠の一つをして検討してみて下さい。

2014年09月10日(水)―koueiadmin

水処理入門講座2             平成26年8月分

~~【pHについて=下水処理場維持管理での活用】


1. 反応槽でのpHの推移
(1) 硝化によるpH低下
 流入水のアンモニア性窒素などは、独立栄養細菌の亜硝酸性細菌及び硝酸性細菌により、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素などに硝化される。
 このときアンモニア性窒素1gを硝酸性窒素にするのに、アルカリ度7.14g消費される。一般に我が国の水道水などは、軟水でアルカリ度が低く
pHに対する緩衝能も小さいため、硝化が生じるとpHは、低下する。
(2)脱窒によるpH上昇
 通性嫌気性細菌により、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素は、窒素ガスに還元される。
 このとき硝酸性窒素1gを窒素ガスに還元され、3.57gのアルカリ度が生成される。脱窒が生じるとpHは、上昇する。
 
2.汚泥でのpHの推移の見方
 汚泥を遊離酸素の存在しない状況(嫌気状態)では、嫌気性細菌の働きにより、次の二段階を経て分解される。
(1)第一段階
 汚泥中の炭水化物、たん白質、脂肪などの有機物は、通性嫌気性細菌により、低分化、液化、ガス化し、低級脂肪酸、アルコール、炭酸ガス、硫化水素などを生成し、pHが5~6まで低下する。ただし、嫌気状態での分解のため一般的に遅く2~3日程度かかる。
 汚泥は、悪臭を放ち、粘性が高く灰色になる。
(2)第二段階
 第一段階で生成した中間生成物が絶対嫌気性細菌で、メタン、炭酸ガス、アンモニア性窒素、硫化水素などの生成物に分解され、pHは7.0~7.4程度に達し、黒色のタール臭を帯びている。

3.適正pHの判断基準
(1)水処理関係
① 流入水・・・・・・・一般的には、弱アルカリ性。
② 最初沈殿池出口・・・沈殿のみの物理的処理のみのため一般的には、
流入水pHと同じ。
③ 反応槽出口・・・・・硝化の進行により、最初沈殿池出口よりpHは、
低下し、一般的に弱酸性となる。
④ 最終沈殿池出口・・・沈殿のみの物理的処理のみのため一般的には、
            反応槽出口pHと同じ。
また、最終沈殿池でのpHが変動した場合の水質判断
反応槽出口pHより低下した場合・・・反応槽からの持込みDOにより、硝化よるpH低下が考えられる。また、数日間かけてのpHの低下場合は、汚泥の腐敗(嫌気状態第一段階)も考慮する。
反応槽出口pHより上昇した場合・・・脱窒によるpH上昇または、汚泥の腐敗(嫌気状態第二段階)による。
【補足】
最終沈殿池での浮上スカムからの判別方法を下記のとおりです。
 SV30後のメスシリンダーを掻き混ぜ、浮上スカムが沈んだ時は、汚泥に付着した気泡がはずれたもので、脱窒による窒素ガスか、腐敗によるメタンガスが原因である。掻き混ぜ直後に無臭の時は、脱窒状態であり、腐敗臭の時は、腐敗で嫌気状態であると判断する。
 また、沈まない時は、下水の原水に近いため硝化不良と判断する。                 
(2)汚泥処理関係
① 初沈汚泥・・・・・・・・・・・・汚泥でのpHの推移の見方により、最初沈殿池出口pHと初沈汚泥pHを比較し、下記の通り腐敗状況を判断する。
初沈汚泥pHの低下が大きい・・・・汚泥の腐敗が進行しており、数日間の堆積期間があるなどのように判断する。
初沈汚泥pHが弱アルカリ・・・・・汚泥の腐敗がかなり進行しており、早急な対応が必要である。

① 余剰汚泥・・・・・・・・・・・・汚泥でのpHの推移の見方により、最終沈殿池出口pHと余剰汚泥pHを比較し、下記の通り腐敗状況を判断する。
余剰汚泥pHの低下が大きい・・・・汚泥の腐敗が進行しており、数日間の堆積期間があるなどのように判断する。
余剰汚泥pHが弱アルカリ・・・・・汚泥の腐敗がかなり進行しており、早急な対応が必要である。
4.pH推移のフローシートついて
以下に一般的な運転中のpHのフローシートを示しますので参照して下さい。

~

5.最後に
【pHについて】平成26年7月分での説明と同様にpHをmolに換算して計算し、現場で日頃から習慣づけしていけば、最初沈殿池・反応槽・最終沈殿池のpHの推移により硝化や脱窒の進行具合の把握が可能になりますのでがんばりましょう。

2014年08月11日(月)―koueiadmin

水処理入門講座 1    平成26年7月分                        

【pHについて】

1.pHとはなんでしょう


pHとは、水素イオン濃度(mol/ ℓ)を用いて、次式のように定義されます。
pH=-log10H+

 

2.pH7とはなんでしょうか


【pH7】=-〔log10H+〕=-〔log100.0000001 mol/ ℓ〕=-〔-7〕=7
つまり、1ℓにH+が0.0000001 (=10-7)mol存在すると、pH7になります。

 

3.実際に必要な薬品量を計算してみましょう。


下図のように1000ℓタンクの中にpH2の塩酸(Hcℓ=分子量35.5g/ mol)の廃水が入っており、苛性ソーダ (NaoH=分子量40g/ mol)を投入し、中和(pH7)にするには何gの苛性ソーダが必要か求めましょう。


                   
【答え】
まず、塩酸のmol数は、次のようになります。
pH2=2=―〔-2〕-=-〔log100.01 mol/ ℓ〕
タンク中にはHcℓとして濃度が0.01 mol/ ℓで1000 ℓのため次のようになります。
Hcℓ = 0.01 mol/ ℓ×1000 ℓ=10(mol)
中和するには同じmol(=0.01mol)を投入すればよいので次のようになります。
NaOH(mol)=10(mol)
NaOH=10 mol×40g/ mol=400g


4.実践編


今度は下図のように、連続した流入水を例にして計算してみましょう。流入水量60m3/分(=86,400m3/日)pH5(塩酸として)の廃水に対して、20%(比重1.2)の苛性ソーダ (NaoH=分子量40g/ mol)を注入するための注入ポンプ能力(ℓ/分)と薬品タンクの貯留量を7日分とした場合の苛性ソーダ貯留槽(ℓ)の大きさを求めましょう。  

        流入水量60m3/分(pH5)                         NaOH注入ポンプ

      

 

 

 

 

【答え】
(1) NaOH注入ポンプ能力
まず、塩酸のmol数は、次のようになります。
pH5=5=―〔-5〕-=-〔log100.00001 mol/ ℓ〕
タンク中には、Hcℓとして、濃度が0.00001 mol/ ℓで60×1000 ℓ/分のため次のようになります。
Hcℓ = 0.00001 mol/ ℓ×60×1000 ℓ/分=0.6(mol/分)
中和するには同じmol(=0.6mol/分)を投入すればよいので次のようになります。
NaOH(mol)=0.6(mol/分)
NaOH=0.6 mol/分×40g/ mol=24g/分
濃度20%、比重1.2g/m ℓで個体を液体に換算すると
24g/分×100/20÷1.2g/m ℓ=100m ℓ/分
(2) NaOH貯留槽容量
Hcℓ = 0.00001 mol/ ℓ×86,400×1000 ℓ/分=864(mol/日)
中和するには同じmol(=864mol/日)を投入すればよいので次のようになります。
NaOH(mol)=864(mol/日)
NaOH=864 mol/日×40g/ mol=34,560g/日
濃度20%、比重1.2g/m ℓで個体を液体に換算すると
34,560g/日×100/20÷1.2g/m ℓ=144,000m ℓ/日=144 ℓ/日
薬品タンクの貯留量を7日分とした場合
144 ℓ/日×7日=1,008 ℓ

2014年07月11日(金)―koueiadmin

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