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水処理講座12      平成27年6月分

~【複合排水設備のフローシート及び基本計画について】
 今回は、いままでの復習を兼ねて、下記のようなBOD濃度1,000 ppm、COD濃度500 ppm、SS濃度500 ppm、カドミウム1ppmのような複合排水について基本計画を考えてみましょう。

設計条件
・排水量100m3/時間・排水時間24時間/日
・原水BOD濃度1,000 ppm、COD濃度500 ppm、SS濃度500 ppm、カドミウム1ppm
・処理水BOD濃度20 ppm、COD濃度20 ppm、SS濃度10 ppm、カドミウム0.1ppm
とする

設計としての考え方としては、以下に示す方法により行うものとする。
1.凝集沈殿設備により活性汚泥法の生物処理の原水濃度程度まで処理する。
2.活性汚泥法により通常放流水程度(二次処理水)まで処理する。
3.砂ろ過・活性炭塔により二次処理水をさらに高度処理する。

フローシートを次項に示します。
Ⅰ.フローシート

~

Ⅱ.基本計画
1. 流入~凝集沈殿設備まで
 凝集沈殿設備はFecl3注入率500mg/ℓ(生物処理がむずかしいCODと同量注入とする)として、処理水の予定水質は、処理水BOD濃度200 ppm、COD濃度100 ppm、SS濃度200 ppm以下とする。
また、カドミウムについては、共沈現象の効果により、pH7程度でも0.1ppm以下になる。
(1)沈砂池
 時間汚水量の1/60とする。
(100m3/H)×1/60=1.7m3
(2)反応槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×10(分)
=100(m3/時間) ÷60(分)×10(分)=16.6m3≒17 m3
(3)凝集槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×5(分)
=100(m3/時間) ÷60(分)×5(分)=8.3m3≒9 m3
(4)Fecl3槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ)÷【比重(g/mℓ) ×1,000】 ÷Fecl3濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
  =500(mg/ℓ)÷【1.38(g/mℓ) ×1,000】÷38/100(%)×100(m3/時間)×(24時間/日)×7(日/週)=16,018ℓ≒20m3
(5)Fecl3ポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ)÷比重(g/mℓ) ÷Fecl3濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
  =500(mg/ℓ)÷1.38(g/mℓ) ÷38/100(%)×100(m3/時間)×1/60=1,589mℓ/ min≒3.0ℓ/ min
(6) NaOH槽容量(ℓ)=Fecl3の注入によりpH3の排水として算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/ mol) ÷比重(g/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ) ÷10/100(%)×100(m3/時間)×(24時間/日)×7(日/週)=5,599ℓ≒6m3
(7)NaOHポンプ能力(mℓ /min) =Fecl3の注入によりpH3の排水として算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/mol) ÷比重(g/mℓ)×1,000(ℓ/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ)×1,000/1(ℓ/ m3)÷10/100(%)×100(m3/時間)×1/60=556 mℓ/min≒1.0ℓ/min
(8)凝集剤槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×1日の運転時間
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×100(m3/時間)×(24時間/日)=48,000ℓ≒48m3
(9)凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×100(m3/時間)×1/60=33mℓ/min≒60mℓ/min
(10)第一沈殿池
①第一沈殿池水面積(m2)
=時間当り処理量(m3/時間)÷水面積負荷(m3/m2・H)
=100(m3/時間) ÷1(m3/m2・H)
=100 m2
②第一沈殿池容量(m3)
=水面積(m2)×水深(m)
=100 m2×4(m)
=400 m3
③汚泥ポンプ能力(m3/min)
a.汚泥引抜量(m3/時間)
  =【流入浮遊物質(mg/ℓ)+Fecl3注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間) ÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【500(mg/ℓ)+500(mg/ℓ)】÷1/100(%)×100(m3/時間)÷【1(g/ m3)×1,000,000】=10m3/時間
b.汚泥ポンプ能力(m3/min)
=汚泥引抜量×1.2~1.3(余裕率)×60/30(1時間当たり30分間タイマー引抜)
=10m3/時間×1.25×60/30
=25m3/分

2. ばっ気槽~第二沈澱池まで
第二沈澱池処理水の予定水質は、処理水BOD濃度20 ppm、COD濃度20 ppm、SS濃度20 ppm以下とする。
(1)ばっ気槽有効容量
 BODばっ気槽負荷0.6kg/BOD・日以下 
日平均汚水量の1/3以上の容量です。
・平均汚水量:100m3/H×24H/日=2,400m3/日
・BOD負荷量:2,400m3/日×0.2kg/m3=480kg/日
 (480kg/日)÷(0.6kg/m3・日)=800m3
(2,400m3×1/3)=800m3
(2)酸素要求量の推定計算
・O2:酸素必要量=a・Lr+b・Sa
a:BOD除去にかかわる係数=(0.55kgO2/kgBODとする)
Lr:除去BOD量(kg/日)
b:MLVSSの酸素要求量にかかわる係数
(0.07kgO2/kgMLVSS日とする)
Sa:MLVSS(0.75×MLSSkgとする)
・BOD量:480kg/日、
・MLVSS濃度:0.75×3,000g/m3=2,250g/m3
             =2.25kg/m3
・ばっ気槽内MLVSS:800m3×2.25kg/m3=1,800kg
・BOD除去率:90%とする
O2=0.55×480×0.9+0.07×1,800
 =264.0+126.0=390.0kg/日
(3)送気量を求めます。
・標準状態において単位空気中に含まれる酸素量0.277kgO2/m3
390.0kg/日÷0.277kgO2/m3≒1,408m3/日
・ばっ気槽の有効水深4mの場合の酸素の利用率は5%とする
 1,408m3/日÷0.05=28,160m3/日
参考
流入水量に対する比率
 28,160m3/日÷2,400m3/日≒11.7
(4)第二沈殿池
①沈殿池容量は日平均汚水量の1/4に相当する容量以上であること
 V=2,400m3×1/4=600m3
 ②水面積は負荷が18m3/m2日以下であること
 2,400m3/日÷18m3/m2日=133.4m2
 ③汚泥引抜量
・除去BOD量=480kg/日
・余剰汚泥濃度 8,000ppm=0.8%
・汚泥の発生率を90%すると
・余剰汚泥発生量
a.汚泥引抜量(m3/時間)
480kg/日÷24H/日×0.9×(100÷0.8)
=2,250ℓ/日=2.25m3/日
b.汚泥ポンプ能力(m3/min)
=汚泥引抜量×1.2~1.3(余裕率)×60/30(1時間当たり30分間タイマー引抜)
=2.25m3/時間×1.25×60/30
=5.7m3/分

3.ろ過原水槽~処理水槽まで
処理水槽処理水BOD濃度20 ppm、COD濃度20 ppm、SS濃度10 ppm、カドミウム0.1ppm以下にする。
(1)ろ過原水槽
  逆洗時間を停止しても排水量を受入れられる容量として30分程度とする
100m3/時間×30/603=水槽容量50m3
(2)SF塔
  SV10より、SF断面積は、
  100m3/時間÷10m/時間=10m2(SF断面積)
  また、ろ材高さ1mより
SFろ材量10m2×1m=10m3/塔
(3)AC塔
  SV10より、AC断面積は、
  100m3/時間÷10m/時間=10m2(AC断面積) 
  ろ材量=100m3/時間×24時間/日×30日/月×10gCOD/m3÷20,000g/m3=36m3
  ろ材高さはACろ材量÷AC断面積=36m3÷10m2=3.6m
(4)処理水槽(兼逆洗水槽)
逆洗水量を確保できる以上の容量とする。
SF逆洗水量は10m2/時間×30×15分/60=75m3
  AC逆洗水量は10m2/時間×20×15分/60=50m3
  合計逆洗水量は125m3=水槽容量
(5)ろ過原水ポンプ
  1分当たりの排水量に余裕率(1.2~1.3)を加算したものとする
100m3/時間×1/60×1.2~1.3≒2.0~2.2m3/分
(6)逆洗ポンプ
  1分当たりのSF逆洗水量に余裕率(1.2~1.3)を加算したもの
10m2/時間×1/60×30×1.2~1.3
≒6.0~0.6.5m3/分

4.汚泥槽
(1)汚泥槽(m3)
①汚泥槽容量(第一沈殿池分)
  =【流入浮遊物質(mg/ℓ)+Fecl3注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×日の運転時間÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【500(mg/ℓ)+500(mg/ℓ)】÷1/100(%)×100(m3/時間)×(24時間/日)÷【1(g/ m3)×1,000,000】=240m3
②汚泥槽容量(第二沈殿池分)
・除去BOD量=480kg/日
・余剰汚泥濃度 8,000ppm=0.8%
・汚泥の発生率を90%すると
480kg/日×0.9×(100÷0.8)=54m3/日
③汚泥槽合計
合計汚泥槽容量240m3/日+54m3/日=294m3/日


最後に
上記の算出は、いままでの復習ということで、製作上では複数系列とした方がよいものもありますが、考慮せず記載してあります。
また、上記の処理方式の選択についても一例であり、同様に復習という意味で算出したものです。

 

2015年06月09日(火)―koueiadmin

水処理講座11               平成27年5月分

~【高度処理設備のフローシート及び基本計画について】
設計条件
・排水量5m3/時間・排水時間8時間/日、30日/月(≒7日/週)
・原水COD濃度20ppm、処理水COD10ppm以下にする
1. フローシート及び基本設定
1)フローシート

~

2)基本設定
・一般的な数値として、下記のとおりです。 
(1)SF塔 SV5~10(通水時)、SV30(逆洗時)、ろ材高さ1m
(2)AC塔 SV5~10(通水時)、SV20(逆洗時)
(3)AC塔 COD吸着量 20g/ℓ、交換頻度は一ヶ月に一回とする。

2.設備容量及び機器能力
1)ろ過原水槽
  逆洗時間を停止しても排水量を受入れられる容量として30分程度とする
5m3/時間×30/60≒2.5m3=水槽容量3m3
2)ろ過原水ポンプ
  1分当たりの排水量に余裕率(1.2~1.3)を加算したものとする
5m3/時間×1/60×1.2~1.3≒0.1~0.11m3/分
3)SF塔
  SV10より、SF断面積は、
  5m3/時間÷10m/時間=0.5m2(SF断面積)
  また、ろ材高さ1mより
SFろ材量0.5m2×1m=0.5m3/塔
4)AC塔
  SV10より、AC断面積は、
  5m3/時間÷10m/時間=0.5m2(AC断面積) 
  ろ材必要量=5m3/時間×8時間/日×30日/月×10gCOD/m3
÷20,000g/m3=0.6m3
  ろ材高さはACろ材量÷AC断面積=0.6m3÷0.5m2=1.2m
5)処理水槽(兼逆洗水槽)
逆洗水量を確保できる以上の容量とする。
SF逆洗水量は0.5m2/時間×30×15分/60=3.75m3
  AC逆洗水量は0.5m2/時間×20×15分/60=2.5m3
  合計逆洗水量は6.25m3≒水槽容量7m3
6)逆洗ポンプ
  1分当たりのSF逆洗水量に余裕率(1.2~1.3)を加算したものとする
0. 5m3/時間×1/60×30×1.2~1.3
≒0.3~0.0.33m3/分

 

2015年05月11日(月)―koueiadmin

水処理講座10         平成27年4月分

~【生物処理設備のフローシート及び基本計画について】
設計条件(合併処理浄化槽)
・標準活性汚泥法・処理人口5001人以上・処理水BOD20ppm以下
・計画処理人口:住宅10,000人、
・汚水量200ℓ/人・日
・BOD濃度200g/ℓ
1.フローシート及び基本設定
1)フローシート

~~

2)基本設定
・計画汚水量等は、下記のとおりです。 
時間最大汚水量=沈砂槽2,000m3/日×2=4,000m3/日とする
 汚水の排出時間15時間(流量調整比は1.5)とする
2.設備容量
1)沈砂池
 時間最大汚水量の1/60とする。
(4,000m3/日÷24)×1/60=2.8m3
2)流量調整槽
 流量調整槽から移送する水量は流入する日平均汚水量の24分の1の1倍で、下記の式より算出する。
 流量調整槽容量=〔(汚水量m3/日÷汚水の排出時間H)-(流量調整比×汚水量m3/日÷24)〕×汚水の排出時間H

流量調整槽容量=〔(2,000m3/日÷15H)-(1. 5×2,000m3/日÷24)〕×15H
=124.5m3

3)ばっ気槽有効容量
 BODばっ気槽負荷0.6kg/BOD・日以下 
日平均汚水量の1/3以上の容量です。
・平均汚水量:10,000人×0.2m3/人・日=2,000m3/日
・BOD負荷量:10,000人×0.04kg/人・日=400kg/日
 (400kg/日)÷(0.6kg/m3・日)=666.6m3
(2,000m3×1/3)=666.6m3
 
4)酸素要求量の推定計算
・O2:酸素必要量=a・Lr+b・Sa
a:BOD除去にかかわる係数=(0.55kgO2/kgBODとする)
Lr:除去BOD量(kg/日)
b:MLVSSの酸素要求量にかかわる係数
(0.07kgO2/kgMLVSS日とする)
Sa:MLVSS(0.75×MLSSkgとする)
・BOD量:400kg/日、
・MLVSS濃度:0.75×3,000g/m3=2,250g/m3
             =2.25kg/m3
・ばっ気槽内MLVSS:666.6m3×2.25kg/m3
=1,500kg
・BOD除去率:90%とする

O2=0.55×400×0.9+0.07×1,500
 =198.0+105.0=303.0kg/日

5)送気量を求めます。
・標準状態において単位空気中に含まれる酸素量0.277kgO2/m3
303.0kg/日÷0.277kgO2/m3≒1,094m3/日
・ばっ気槽の有効水深4mの場合の酸素の利用率は5%とする
 1,094m3/日÷0.05=21,880m3/日
参考
流入水量に対する比率
 21,880m3/日÷2,000m3/日≒11.0

6)沈殿池
・沈殿池容量は日平均汚水量の1/4に相当する容量以上であること
 V=2,000m3×1/4=500m3
 水面積は負荷が18m3/m2日以下であること
 2,000m3/日÷18m3/m2日=111.1m2
・越流負荷
 500人まで30m3/m日
 (500人×0.2m3/日)÷30m3/m日=3.3m
 501人以上10,000人以下まで50m3/m日
(9500人×0.2m3/日)÷50m3/m日=38m
 合計 =41.3m

7)汚泥濃縮槽
・除去BOD量=0.04kg/人・日×0.9=0.036kg/人・日
・余剰汚泥濃度 8,000ppm=0.8%
・汚泥の発生率を85%すると
・余剰汚泥発生量
0. 036kg/人・日×0.85×(100÷0.8)
=3.82ℓ/人・日
10,000人×3.82ℓ/人・日=38.2m3/日
8)汚泥貯留槽
・汚泥濃度 1.5%
・汚泥量  38.2m3/日×(0.8/1.5)=20.4m3
・3日分の貯留容量
20.4m3×3日=61.2m3

 

2015年04月09日(木)―koueiadmin

東京都下水道技術実習センターでの実習について

平成27年2月24日(火)に東京都下水道技術実習センターでの実習を行いました。

実習内容は、当社と緑水工業との合同開催(28名参加)で下水管内の水中歩行や、人孔内点検方法等の実習を行いました。

 

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2015年03月18日(水)―koueiadmin

水処理講座9                  平成27年3月分

~【重金属排水設備のフローシート及び基本計画について】
 今回は重金属を含む排水の処理の考え方を見てみましょう。
1. フローシート
重金属を含む排水の処理設備のフローで、広く適用されている水酸化物凝集沈殿法のフローシートを下記に表示します。

~


【原理】
水酸化物凝集沈殿法は、重金属含む排水にアルカリを投入すると次のような反応式で表わされます。
Mn++nOH-→M(OH)n↓
この反応は、一般的に溶解度積(Ksp=[Mn+] [OH-] n)は温度が一定であれば金属イオンに関係なく一定であるので、
水のイオン積=[H+] [OH-]=10-14より、[OH-]つまりアルカリ剤(苛性ソーダ等)を増加させれば、[Mn+]の重金属イオン濃度がさがります。
以下に計算例を示します。
(計算例)
カドミウム含有排水をpH10に調整した場合の処理水のカドミウム濃度(mg/ℓ)の理論計算値は以下のとおりです。
ただし、Ksp =[Cd2+] [OH-]2=3.9×10-14mol/ℓ
[H+] [OH-]=10-14 mol/ℓ、Cdの原子量=112gとする。

[Cd2+] [OH-]2=3.9×10-14mol/ℓ・・・・・・・・・・・・・・・・・①
[H+] [OH-]=10-14 mol/ℓ ・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ②
まず、式①、式②を変形すると式③、式④となる
[Cd2+]=3.9×10-14/[OH-]2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ③
[OH-]=10-14/ [H+] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・④
式③に式④を代入すると
[Cd2+]=3.9×10-14/( 10-14/ [H+])2=3.9×10+14×[H+]2・ ・・・・⑤
カドミウム(Cd)1 molは、112gであるので、式⑤を変換すると
[Cd2+]==3.9×10+14×[H+]2×112g/ℓ・・・・・・・・・・・・・・⑥
式⑥にpH10=H+=10-10を代入すると
[Cd2+]=3.9×10+14×(10-10)2×112g/ℓ=0.00044g/ℓ=0.44mg/ℓ
つまり、pH調整することにより、pH10では0.44mg/ℓになります。
pH9では44 mg/ℓ、pH11では0.0044 mg/ℓになります。

※ただし、排水中に単一金属イオンのみで存在するのはまれであり、このような排水は2~3種以上が共存する場合が多く、共沈現象の効果により予想されるpHより低いpHで沈殿が生じます。

【フローシートの流れ】
原水をpH調整槽に流入させ、苛性ソーダ(NaOH)を注入しpHを放流基準以下になるpH(上記の例では、カドミウム0.1 mg/ℓ以下の放流の場合は、pH11程度)になるようにしてから、次に凝集槽に流入させ凝集剤を注入させ安定粒子をフロック化させます。
凝集フロックを沈殿池に流入させ沈殿池で固液分離し、上澄水は中和槽で放流基準内のpH(一般的に中性付近)に調整し処理水として排出し、沈殿物は汚泥槽に移送し排出します。

最後に
施設の必要能力の算出については、水処理講座その1(pHについて)及び水処理講座その7(凝集沈殿設備のフローシート及び基本計画について)を参照し、チャレンジしてみて下さい。

2015年03月10日(火)―koueiadmin

第29回 下水道職員健康駅伝大会に参加

今年も日本下水道施設管理業協会、八丁堀チームBとして当社社員が力走いたしました。

結果は382チーム中なんと66位!できすぎた結果に従業員ビックリDSC09360 DSC09409

2015年03月04日(水)―koueiadmin

水処理講座8                 平成27年2月分

~【加圧浮上設備のフローシート及び基本計画について】

1.フローシート

~
加圧浮上設備のフローは、原水を反応槽に流入させ、そこにPAC(=酸性薬品)を注入し電荷的に中和させ、苛性ソーダ(NaOH)で、pHを中性付近に調整するために注入し、反応槽内で急速撹拌を行い、安定粒子を作成します。次に凝集槽に流入させ凝集剤を注入させ安定粒子をフロック化させます。
流入させた凝集フロックに、加圧槽で処理水の一部に圧縮空気(コンプレッサー等より供給)を混入させた加圧水を混合させて、加圧浮上槽に流入させて減圧することにより凝集フロックに微細気泡が付着して見かけ比重が軽くなり固液分(汚泥)は浮上します。浮上した汚泥は上部から汚泥槽へ排出され、処理水は、下部から排出されます。

2.基本計画
1)基本的な設定条件
基本的な設定条件は、下記の通りです。
(1)施設条件(一般的に使用される基本設定値例)
  滞留時間=反応槽10分・凝集槽5分、加圧槽4分
  加圧水量=原水量×0.2~0.3(圧縮空気量=加圧水量×0.05~0.1)、
加圧浮上槽水面積負荷3~7m3/m2・H 、加圧浮上槽水深3m
(2)薬品関係条件(一般的に使用される基本設定値例)
  PAC(10%溶液・比重1.2)、NaOH(10%溶液・比重1.2)、
凝集剤(粉末を0.01%溶液に溶解)

(3)排水条件
 排水条件は、下記の通りです。
 排水量5m3/時間(pH7程度)・1日8時間流入、流入ノルマルヘキサン抽出物質200mg/ℓ

(4)想定条件
 想定条件は、下記の通りとします。
PAC注入率は除去対象と半分程度100mg/ℓ、PACのpH3
PAC槽の補充頻度は月1回程度、NaOH槽の補充頻度は月1回程度
凝集剤注入率は2~3mg/ℓ(今回は、2mg/ℓを使用)、槽の補充頻度は1日1回
汚泥引抜濃度1%(10,000 mg/ℓ)、汚泥搬出は週1回

2)設備容量及び能力の算出
上記の条件から以下の設備容量及び能力を算出します。
①反応槽容量(m3) 、②凝集槽容量(m3)、③PAC槽容量(ℓ)、④NaOH槽容量(ℓ)、
⑤凝集剤槽容量(ℓ)、⑥加圧浮上槽水面積(m2)と容量(m3)、⑦加圧槽(m3)、
⑧汚泥槽容量(m3)、⑨PACポンプ能力(mℓ/min)、⑩NaOHポンプ能力(mℓ /min)、⑪凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)、⑫汚泥ポンプ(m3/min)、⑬加圧ポンプ(m3/min)


① 反応槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×10(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×10(分)=0.83m3≒1.0 m3
② 凝集槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×5(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×5(分)=0.42m3≒0.5 m3
③ PAC槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ)÷【比重(g/mℓ) ×1,000】 ÷PAC濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
  =100(mg/ℓ)÷【1.2(g/mℓ) ×1,000】÷10/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×30(日/月)=999ℓ≒1,000 ℓ
④ NaOH槽容量(ℓ) =PACの注入によりpH3の排水として算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/ mol) ÷比重(g/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ) ÷10/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×30(日/月)=400ℓ≒500 ℓ
⑤ 凝集剤槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1日の運転時間
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)=800ℓ≒1,000 ℓ
⑥ 加圧浮上槽水面積(m2)と容量(m3)
a.加圧浮上槽水面積(m2)
=時間当り処理量(m3/時間)÷水面積負荷(m3/m2・H)
=5(m3/時間) ÷5(m3/m2・H)
=1 m2
b.沈殿池容量(m3)
=水面積(m2)×水深(m)
=1 m2×3 (m)
=3 m3
⑦ 加圧槽(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×4(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×4(分)=0.33m3≒0.4 m3

⑧ 汚泥槽容量(m3)
  =【流入ノルマルヘキサン抽出物質(mg/ℓ)+PAC注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×週の運転時間÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【200(mg/ℓ)+100(mg/ℓ)】÷1/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×7(日/週)÷【1(g/ m3)×1×1,000,000】=8.4m3≒10 m3
⑨ PACポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ)÷比重(g/mℓ) ÷Fecl3濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
  =100(mg/ℓ)÷1.2(g/mℓ) ÷10/100(%)×
5(m3/時間)×1/60=69.4 mℓ/ min≒150 mℓ/ min
⑩ NaOHポンプ能力(mℓ /min) =PACの注入によりpH3の排水にとして算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/mol) ÷比重(g/mℓ)
×1,000(ℓ/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ)×1,000/1(ℓ/ m3)÷10/100(%)×5(m3/時間)×1/60=27.7 mℓ/min≒50 mℓ/min
⑪ 凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×
5(m3/時間)×1/60=1.7 mℓ/min≒3 mℓ/min
⑫ 汚泥ポンプ能力(m3/min)
a.汚泥引抜量(m3/時間)
  =【流入ノルマルヘキサン抽出物質(mg/ℓ)+Fecl3注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間) ÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【200(mg/ℓ)+100(mg/ℓ)】÷1/100(%)×
5(m3/時間)÷【1(g/ m3)×1×1,000,000】=0.15m3/時間
b.汚泥ポンプ能力(m3/min)
=汚泥引抜量×1.2~1.3(余裕率)×60/3(1時間当たり3分間タイマー引抜)
=0.15m3/時間×1.25×60/3
=3.75m3/分
⑬ 加圧ポンプ(m3/min)
=排水量(m3/時間)×0.3(×1.2~1.3(余裕率)×1/60=1.7 mℓ/min≒3 mℓ/min
=5(m3/時間) ×0.3×1.25(余裕率)×1/60=0.03 m3 /min

2015年02月09日(月)―koueiadmin

第一種電気工事士技能試験社内事前講習会について

第一種電気工事士技能試験社内事前講習会を平成26年11月7、14、21、28日に実施しました。

121平成27年1月14日に合格発表があり、当社3名合格しました。

2015年01月20日(火)―koueiadmin

水処理講座7             平成27年1月分

~【凝集沈殿設備のフローシート及び基本計画について】

1.フローシート

~
凝集沈殿設備のフローは、原水を反応槽に流入させ、そこに塩化第二鉄(Fecl3=酸性薬品)を注入し電荷的に中和させ、苛性ソーダ(NaOH)で、pHを中性付近に調整するために注入し、反応槽内で急速撹拌を行い、安定粒子を作成します。次に凝集槽に流入させ凝集剤を注入させ安定粒子をフロック化させます。
凝集フロックを沈殿池に流入させ沈殿池で固液分離し、上澄水は処理水として排出し、沈殿物は汚泥槽に移送し排出します。


2.基本計画
1)基本的な設定条件
基本的な設定条件は、下記の通りです。
(1)施設条件(一般的に使用される基本設定値例)
  反応槽滞留時間10分、凝集槽滞留時間5分、沈殿槽水面積負荷1m3/m2・H 、沈殿槽水深4m、 
(2)薬品関係条件(一般的に使用される基本設定値例)
  Fecl3(38%溶液・比重1.38)、NaOH(10%溶液・比重1.2)、
凝集剤(粉末を0.01%溶液に溶解)

(3)排水条件
 排水条件は、下記の通りです。
 排水量5m3/時間(pH7程度)・1日8時間流入、流入浮遊物質(SS)200mg/ℓ

(4)想定条件
 想定条件は、下記の通りとします。
Fecl3注入率は除去対象と同程度200mg/ℓ、
Fecl3槽の補充頻度は月1回程度、NaOH槽の補充頻度は月1回程度
凝集剤注入率は2~3mg/ℓ(今回は、2mg/ℓを使用)、槽の補充頻度は1日1回
汚泥引抜濃度1%(10,000 mg/ℓ)、汚泥搬出は週1回

2)設備容量及び能力の算出
上記の条件から以下の設備容量及び能力を算出します。
①反応槽容量(m3) 、②凝集槽容量(m3)、③Fecl3槽容量(ℓ)、④NaOH槽容量(ℓ)、
⑤凝集剤槽容量(ℓ)、⑥沈殿池水面積(m2)と容量(m3)、⑦汚泥槽容量(m3)
 ⑧Fecl3ポンプ能力(mℓ/min)、⑨NaOHポンプ能力(mℓ /min)、⑩凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)、⑪汚泥ポンプ(m3/min)


① 反応槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×10(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×10(分)=0.83m3≒1.0 m3
② 凝集槽容量(m3)
=排水量(m3/時間)÷60(分)×5(分)
=5(m3/時間) ÷60(分)×5(分)=0.42m3≒0.5 m3
③ Fecl3槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ)÷【比重(g/mℓ) ×1,000】 ÷Fecl3濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
  =200(mg/ℓ)÷【1.38(g/mℓ) ×1,000】÷38/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×30(日/月)=458ℓ≒500 ℓ
④ NaOH槽容量(ℓ)=Fecl3の注入によりpH3の排水として算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/ mol) ÷比重(g/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×月の運転時間
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ) ÷10/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×30(日/月)=400ℓ≒500 ℓ
⑤ 凝集剤槽容量(ℓ)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1日の運転時間
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)=800ℓ≒1,000 ℓ
⑥ 沈殿池水面積(m2)と容量(m3)
a.沈殿池水面積(m2)
=時間当り処理量(m3/時間)÷水面積負荷(m3/m2・H)
=5(m3/時間) ÷1(m3/m2・H)
=5 m2
b.沈殿池容量(m3)
=水面積(m2)×水深(m)
=5 m2×4(m)
=20 m3
⑦ 汚泥槽容量(m3)
  =【流入浮遊物質(mg/ℓ)+Fecl3注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×週の運転時間÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【200(mg/ℓ)+200(mg/ℓ)】÷1/100(%)×
5(m3/時間)×(8時間/日)×7(日/週)÷【1(g/ m3)×1×1,000,000】=11.2m3≒15 m3

⑧ Fecl3ポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ)÷比重(g/mℓ) ÷Fecl3濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
  =200(mg/ℓ)÷1.38(g/mℓ) ÷38/100(%)×
5(m3/時間)×1/60=31.8 mℓ/ min≒60 mℓ/ min
⑨ NaOHポンプ能力(mℓ /min) =Fecl3の注入によりpH3の排水として算出
=pHのmol(mol/ℓ)×NaOHのmolに対するグラム(g/mol) ÷比重(g/mℓ)
×1,000(ℓ/mℓ)÷NaOH濃度(%)×時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=【1×10-3 (mol/ℓ)】×40(g/ mol)÷1.2(g/mℓ)×1,000/1(ℓ/ m3)÷10/100(%)×5(m3/時間)×1/60=27.7 mℓ/min≒50 mℓ/min
⑩ 凝集剤ポンプ能力(mℓ /min)
=注入率(mg/ℓ) ÷【比重(g/mℓ) ×1,000】÷凝集剤濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間)×1/60(分)
=2(mg/ℓ) ÷【1(g/mℓ) ×1,000】÷0.01/100(%)×
5(m3/時間)×1/60=1.7 mℓ/min≒3 mℓ/min
⑪ 汚泥ポンプ能力(m3/min)
a.汚泥引抜量(m3/時間)
  =【流入浮遊物質(mg/ℓ)+Fecl3注入率(mg/ℓ)】÷汚泥引抜濃度(%)×
時間当り処理量(m3/時間) ÷【比重(g/ m3) ×1,000,000】
  =【200(mg/ℓ)+200(mg/ℓ)】÷1/100(%)×
5(m3/時間)÷【1(g/ m3)×1×1,000,000】=0.2m3/時間
b.汚泥ポンプ能力(m3/min)
=汚泥引抜量×1.2~1.3(余裕率)×60/3(1時間当たり3分間タイマー引抜)
=0.2m3/時間×1.25×60/3
=0.5m3/分

 

2015年01月09日(金)―koueiadmin

水処理講座6        平成26年12月分

~~~~~~~~~~~【凝集沈殿設備又は加圧浮上設備のための薬品による調質】

1. 薬品による調質
 
1)無機凝集剤
(1)原理
微粒子は一般的に負の電荷を帯びているので、粒子同士がお互いに反発しあっているために、米のとぎ汁のように凝集しません。これに反対電荷のイオンを加えると表面電荷が中和され凝集します。
また、電荷の中和効果は凝集剤のイオン価が高いほど著しく1価(Na+等)、2価(Ca2+)等、3価(Aℓ3+等)では、必要モル量は、1価:2価:3価=1:10:100程度の違いがあります。
(2)無機凝集剤の種類
主な無機凝集剤は下記に示します。
a)硫酸アルミニウム(硫酸バンド) Aℓ2(SO4)3・18H2O
b)ポリ硫酸アルミニウム(PAC) Aℓ2(OH)3・Cl6
c)硫酸第一鉄 FeSO4・7H2O
d)塩化第二鉄 FeCl3・6H2O
2)有機凝集剤
(1)原理
適正薬注量の場合は凝集剤が粒子に吸着して①の状態になります。この状態で粒子はお互いに吸着した分子が相互に粒子と吸着して②のような凝集した状態になります。
 しかし①の状態のままで凝集し合う相手がない粒子の場合は、吸着した分子の吸着活性基が自分の粒子にだけ吸着して凝集性を失った③の状態になります。したがって粒子同士を接触させるため急速撹拌が必要です。
 ②の状態で強く撹拌すると⑤のように凝集剤を吸着したまま分散し⑥の状態のように凝集性を失うことになるので適度の緩速撹拌にします。
 また、④の状態のように過剰薬注量になると粒子表面全体が凝集剤で占められ③の状態になりますので、下図のように有機凝集剤注入率は多すぎても少なすぎても良好な凝集状態にはなりません。

~


② 

③ 
  
④ 

⑤ 

⑥ 


(2)有機凝集剤の種類
有機凝集剤は活性基により、次のように分類されます。
a) ノニオン系(アミド基、水酸基):非イオン性
b) アニオン系(カルボキシル基、スルホン基):陰イオン性
c) カチオン系(アミン基):電荷的に正(+):陽イオン性

3)その他
無機凝集剤および有機凝集剤の原理・種類の概要は上記の通りです。
次講座以降に凝集沈殿設備および加圧浮上設備の実際のフローシ-ト例および基本計画例を示しますので、凝集沈殿設備および加圧浮上設備の運転・管理の参考にしてみて下さい。

 

 

2014年12月10日(水)―koueiadmin

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